会頭挨拶
ご挨拶
第114回日本解剖学会総会・全国学術集会
会 頭   佐々木 順造

(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科細胞組織学分野)

  第114回 日本解剖学会総会・全国学術集会は平成21年3月28日(土)から30日(月)の3日間、岡山市理大町の学校法人 加計学園 岡山理科大学において開催されます。ホームページ上よりご挨拶申し上げます。
  日本解剖学会は、日本で最も古い学会であります。そして解剖学は、昨今では、医師・歯科医師のみならず、看護師、薬剤師、検査技師、放射線技師、理学・作業療法士、栄養士、獣医師、鍼灸師など生命科学に関する広い領域における必須科目に発展し、その内容も科学の発展とともに大きく変化・進展してきました。本学術集会は、日本解剖学会の大きな柱であります。
  岡山大学には、旧解剖学関連教室が6教室あり、21名の教員を中心として研究・教育に当っております。しかしながら、昨今の国立大学法人化に伴う交付金の減少は、特に、地方大学を直撃しており、複数の講座を有する解剖学講座などの教員補充は、厳しい状態となってきました。こういった傾向は、20代、30代、40代、それぞれの世代の若い人にポストが用意されていない可能性を意味し、これからの10年後、20年後の後継者育成に大きな問題を孕んでいます。今回、岡山理科大学で開催させていただく事にいたしましたのも、岡山大学に工事予定があり、現在のシンポジウムを多く取り入れた学会スタイルを維持できなかった為、無理にお願いしたものであります。若者を育てていくことは、学会全体の責務であると考えます。本学会においては、生理学会との合同シンポジウムも開催されることも決定されており、参加者の皆様が最先端の科学の動向を知る上で、貴重な情報を提供できるものと確信いたします。
  岡山の3月は、暖かく過ごし易い季節です。市内だけでなく、倉敷、吉備路、備前、瀬戸内などの観光の名所も数多くあります。岡山の学会を楽しまれるよう、ご案内申し上げます。