日本口臭学会第8回学術大会 大会長　森田　学 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科　予防歯科学分野

　この度、日本口臭学会第8回学術大会を開催させていただきます。開催日時は2017年6月10日（土曜）および11日（日曜）、場所は岡山大学創立五十周年記念館です。岡山駅から会場へは徒歩でも、バス利用でも簡単にアクセスできます。
　早いもので、第8回目の学会となりました。学会創立に費やしたエネルギー、そして学術大会を継続してきたエネルギー、いやはや大変なものであっただろうと推察します。諸先輩の皆さまの、これまでのご尽力に感服します。
　さて、口臭は古くて新しい病気であると欧州の専門誌に書いてあります。それこそメソポタミア文明華やかなりし頃の記録にあるそうです。日本では、舌専用の清掃具を使う女性を描いた浮世絵が有名でしょうか。このように、古くから何となく意識されていたものの、本気で科学の対象として取り扱うようになったのが20世紀後半ということから、「古くて新しい」と言われているのでしょう。口臭の原因、予防法、治療法に関する科学的データの蓄積は始まったばかりなのです。
　そこで、本学術大会では、科学的データの蓄積に向けて、すこしでも視野を拡げたいと考えました。「口腔の疾患に対する検査」についてのお話を岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の高柴正悟先生にしていただきます。また、個人的興味もあり「体臭」について、それをどのように科学し、製品開発（石鹸？）までに結びつけたのか、企業の方に苦労話を披露していただく予定です。ほかにも、教育講演を2題予定しています。
　「晴れの国　岡山」と他県に向けて宣伝しております。とはいえ、通常ならば中国地方は梅雨入りの時期です。悪天候にならないことを祈るしかありません。天候は人間の力でコントロールできません。せめて、口臭のコントロールについては人知を尽くして克服できたらと願います。多くの方々の参加と、活発な討論を期待します。