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当番世話人挨拶
第31回 高精度放射線外部照射部会学術大会
小川 和彦

大阪大学大学院医学系研究科 放射線治療学講座 教授
医学物理と放射線生物の融合を目指して

 この度、第31回高精度放射線外部照射部会学術大会の当番世話人として、大阪府立国際会議場にて学術大会を開催させていただくこととなりました。大変光栄なことであり、会員の方々に深謝申しあげます。

 近年の放射線治療の発展には目覚ましいものがあり、特にIMRT、定位放射線治療や粒子線治療などの高精度治療は極めて大きな進歩を遂げています。従来では難しかった正確な治療が可能となり、まさに「切らずに治す治療」が可能な症例が増えているのは大変喜ばしいことであると感じております。しかしながら、このような高精度治療により可能となった物理的線量が、実際に腫瘍や正常組織に対してどのような生物学的効果があるかについての検討は従来まであまり行われてこなかったように感じております。

 本大会におけるメインテーマは、「医学物理と放射線生物の融合を目指して」とすることに致しました。医学物理による技術と放射線生物学が融合することにより、更に「物理的」に正確、かつ「生物学的」に効果的な放射線治療が可能になるのではないかと考えております。メインテーマを踏まえたうえで、本大会の内容として、医学物理分野、放射線生物分野、臨床分野3つの分野に分けていくことにいたしました。

 一つ目の医学物理分野では、Robust plan、Adaptive radiotherapy等様々な最先端の内容についての議論ができればと考えております。二つ目の放射線生物分野としては、TCP/NTCPや近年注目されている Radiomics等を実臨床に適応できることを目指すことについて議論ができればと考えております。3つめの臨床分野においては、IMRT、定位照射、粒子線治療等の高精度治療における臨床成績や実臨床における技術的・人的な内容の問題点等の検討ができればと考えております。いずれも、将来を見据えて議論を進めていく必要がある内容であり、それらの問題を解決することにより、今後の高精度放射線治療の更なる発展が可能であると考えております。

 本大会の会場である中之島は大阪を代表するビジネス街ではありますが、近年更に開発が進み、歴史的建築物と近代建築が融合する大阪の文化、芸術の拠点となっています。ほたるまち、中之島バンクス等のお洒落な施設も急速に増えています。また、大阪城や梅田、なんば、北新地等の商業地域へのアクセスも容易です。少し、肌寒い季節ではありますが、多くの方々のご参加を心よりお待ち申しあげております。
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