会長挨拶
「ようこそ倉敷へ」
第46回日本呼吸器学会 中国・四国地方会
 会長   岡 三喜男
(川崎医科大学 呼吸器内科学 教授)
   この度、第四十六回日本呼吸器学会中国・四国地方会を倉敷の地で開催させて頂くことになりました。太陽と水に恵まれた倉敷は、江戸時代から豊かな穀倉をもつ天領として栄えました。その後、繊維と鋼の街として繁栄を謳歌し、その繁栄を礎として大原美術館(開館八十周年)を軸に芸術の街へ変貌しました。
   この倉敷の地に、われわれの川崎医科大学は四十年前に新設されました。現在、創設期の施設は十年がかりで増改築がなされ、昨年、その改修を終え新たな出発点に立ちました。大人の大学として社会に認知されるには、五十年の歴史と評価を経なければなりません。今後の十年間、創立期からの飛躍をめざして、当大学に必要なものは世界に突出する医学的成果です。そのための基本姿勢は、日々の堅実な診療から世界を眺めることです。
   この度の学会では、地域医療に貢献する呼吸器科医として、身近な肺音聴取からグラム染色、呼吸機能、画像診断、気管支肺胞洗浄の話題を教育的セミナーでとりあげました。さらに今後、われわれが目指す創立期からの飛躍十年に必要な手本として、日本発の発見と成果を二つのアカデミック・セミナーで紹介して頂きます。我々の大きな期待を一身に担う若手医師と医学生達には、今年もすばらしい発表で優秀演題賞を競って頂くことを楽しみにしています。
   さあ倉敷の地に集い、未来の呼吸器病学を大いに語り合いましょう。