特別企画2
病院にCIO(最高情報責任者)は必要なのか?
岐阜大学医学部附属病院
済生会熊本病院
オーガナイザー:白鳥 義宗(しらとり よしむね)
座 長:松下 龍之介(まつした りゅうのすけ)
電子カルテや電子パスは何億もかかる高価な買い物らしい。これは業者(ベンダーさん)任せにしておいて大丈夫?
個人情報流出,コンピュータ・ウイルス感染,セキュリティの脅威など,難しそうな言葉が並んでいるけれど,病院の事務の人に任せておけば安心?
うちの病院は電子カルテになったけれど,どうも使い方がよくわからない。もうちょっと工夫して欲しいけれど,いったい誰の仕事?
EBMだとかTQMだとかよく聞くようになってきたけれど,そもそもうちの電子カルテからデータとかはボタン1つで出てくるの?誰に相談したらいいの?
国は,各省庁,各地方自治体,各大学などにCIOやCIO補佐官を置くようにと決め,その指導を徹底しています。大手の一流企業もCIOをおいているところが多いです。これはコンピュータまたはシステムといういわば「箱物」を入れたけれどそれだけでは使えない。いやもっと言うと,現場が混乱し脅威にすらなりかねない。そこでようやくその運用に目が向くようになってきたからだと思います。コンピュータやシステムを安全に便利に使うためにはどうしたらいいか?さらにはその組織を成長させるためにITをどう整備していったらいいか?そんなことから生まれてきた役職だと思っています。
では,病院には関係ないことなの?電子カルテなどを入れてコンピュータがどんどん身近に増えつつある病院にはいらないものなの?そもそもCIOって,何をする人なの??というのが疑問になります。
企業の知恵や産業界の知恵を学んで,どうすると病院の職員にとってコンピュータが意味のあるものとなっていくのか?を考えるヒントにしていきたいと思っています。コンピュータに振り回されるのではなく,コンピュータを仲間にして,使うのが楽しくなる環境にするためにはどうしたらいいか?考える切っ掛けにしていきたいと思っています。