パネルディスカッション5
看護師から見た医療連携
−質の高い継続看護を提供するための看護師の役割−
福井総合病院 看護師長、
武蔵野赤十字病院 看護係長
オーガナイザー/ 座長:吹矢 三恵子(ふきや みえこ)
座長:村木 泰子(むらき やすこ)
医療制度改革により医療連携が以前にも増して注目を浴びている。地域連携室や退院調整看護師が中心になり患者や家族に対し、退院前カンファレンス開催や地域連携パスを用いての説明が行われている。そこに提供される情報(看護サマリー)は、患者の日常生活をケアしている看護師が作成するが、入院中の経過情報だけであったり、フォーマットに合わせた情報だけであったりする事が多い。自分たちが毎日行っている情報だけであり、移動先でも継続した看護を行ってもらうための情報とは言いがたい。連携パスにおいては急速に発達したため、連携を図るためのツールであり、看護ケアまで充分に検討されたものが少ないと感じられる。
また連携を退院調整担当者だけに任せ、自分の提供した情報が役立ったのか、情報の不足はなかったのだろうか、といった振り返りや、移動先ではどのような情報が必要かを想像しながら看護サマリーを記載するといった意識が薄いと思われる。
受け入れ側も、提供された情報を利用し継続看護が行えるように計画を立てなければならないが、情報不足などがあり質の高い継続したケアが行えていないのではないだろうか。    
医療連携が重要視される中、看護師間の連携だけが中身のないまま取り残されていくのではないでしょうか。
このセッションでは、直接情報を提供する看護師とその情報を受け、利用する看護師の方々に、連携に対する自分たちの役割や、連携パスの中に看護を盛り込むためにはどう関わっていけばよいかなどの意見をいただき、活発な討論を行いたいと思います。
病棟で、外来で、施設で、在宅で、頑張っている看護師の皆さんお待ちしています。