シンポジウム2
横断的チーム管理と院内連携
−障壁を乗り越える秘訣とは?−
東京女子医科大学 クリニカルパス推進室
佐久総合病院 心臓血管外科部長
オーガナイザー/ 座長:齋藤 登(さいとう のぼる)
座長:竹村 隆広(たけむら たかひろ)
それぞれの病院において「院内横断的にチーム医療を推進するツール」としてクリニカルパスは重要な役割を期待されていますが、異なる職種間を結びつける効果に比べ院内組織ごとのスムースな連携に寄与できた実感を持つ施設は少ないのではないでしょうか。組織の特徴や組織間の壁が立ちはだかり、診療科同士や委員会同士などの縦割り構造がパスに取り組む個々のモチベーションを弱めていると感じている方も多いものと思います。
一方で、地域連携パスをはじめとする院内〜院外連携の活性化がうたわれ、その取り組みへの関与も次第に大きなウエイトを占めるようになってきました。しかし、院内でさえ部署間の連携が上手くいっていないのに院外との連携なんて難しいのではという消極的な声も少なくありません。
パスは多くの病院に普及しました。しかし、パスの精神をいかしてより質の高い医療、質の高い病院運営を行っていくために、病院内での横断的チーム医療の推進は不可欠です。
悩みながらも、院内の少数派として頑張っている方も多いでしょう。もちろん、先進的な取り組みで、すでにこれらの壁を乗り越えた病院もあるものと思います。このシンポジウムでは、医療を推進する連携の構築にむけて頑張っている方に、職種を問わず、発表していただき、みんなで、日ごろの悩みを解決すべく、議論し、前にすすむ力をみんなで獲得できるような討論をおこないたいと思います。