この度、第54回日本形成外科学会総会・学術集会を四国(徳島)で初めて開催させていただき大変光栄に思っています。日本形成外科学会は設立から54年と半世紀を超え、やや成熟期に入った感があります。今までの先達の大変なご努力により形成外科が基本診療科になり、科学研究費分野の獲得や医師国家試験問題に形成外科学が採用されるようになり大変喜ばしいことと考えます。しかし、ガイドラインや基本的診療科の二階部分にあたるサブスペシャリティの専門医取得など早急に対応しなければならない課題が山積しています。各委員会からの要望で、今回は形成外科学会総会ではもっとも多い5つのガイドラインシンポジウム(皮膚軟部腫瘍、糖尿病性潰瘍、口唇裂、口蓋裂、下顎骨骨折)と専門医取得に必要な2つの専門医教育セミナー(創傷外科指導専門医、皮膚腫瘍外科指導専門医)を企画いたしました。
 さらに特別講演(1)、招待講演(3)教育講演(4)、パネルディスカッション(3)も予定いたしました。特別講演は、世界的な発明といわれるLED(発光ダイオード)を開発した米国カルフォルニア大学教授の中村修二先生に、発明までの工夫をご講演いただきます。招待講演として海外から3名の先生にご講演いただく予定ですが、米国美容外科で活躍中の Marten 先生には米国の美容外科の講演に加えてミニレクチャーもお願いしています。教育講演としてはダーモスコピーと皮膚病理、全身からみた糖尿病性足潰瘍の救肢治療、保険診療最近の話題、ガイドライン作成法についてそれぞれご講演いただきます。パネルディスカッションとしてリンパ浮腫、乳房再建1期的・2期的再建、美容外科の Up to date を予定いたしました。
 春の徳島は鳴門などの観光スポットも多く食文化も豊富です。ぜひ多くの会員の方々が徳島に来ていただき、徳島を楽しむと共に実り多き学会となることを心から願っております。

第54回日本形成外科学会総会・学術集会 
 会長 中西秀樹          
 (徳島大学医学部 形成外科学教室) 
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