先ず、東日本大震災により現在も多くの方々がご不自由な生活や後遺症に・合併異常に悩まされています。災害に遭遇された皆様に心よりのお見舞いを申し上げます。

　さてこの度、第21回日本小児泌尿器科学会学術集会を岡山の地で開催させて頂くこととなりました。たいへん名誉なことであり会員の皆様に感謝いたしますとともに、その責任の重さに身の引き締まる思いがしています。現在、ご参加されます医師・看護師の方々にとって有意義な会となるよう、スタッフ一同鋭意取り組んでいます。

　この学会も今回で21回目となり、人に例えれば成人式を済ませこれから一人立ちをしていくところです。今まで培ってきた知識・経験を基に、次の世代に向け大きく発展していく第一歩になればと、今回のテーマを『温故知新』と致しました。ご存じのように論語の有名な一節であり、原文は『子曰、温故而知新　可以為師矣』と、師となる条件を孔子が示したものです。しかし、現在では解釈が広がり、昔のことを良く調べ研究し、そこから新しい知識や見解をえること、とされています。似たような表現として英語圏でも、He that would know what shall be must consider what has been. という表現があります。本学会が成人としての第一歩を順調に踏み出せるように、また小児泌尿器科を本邦に根付かせた第一世代の先生方からのバトンを、次の世代の会員の方々やこれからの子ども達に実りのあるものにして手渡せるように、この学術集会を計画して参ります。

　今回は外国の方々の招請は致して居りませんが、基調講演・教育講演には国内各方面の著明な先生方にお願いをしています。瀬戸内の初夏は蒸し暑いことで有名ですが、瀬戸内の魚介類やフルーツ王国岡山の果物、そしてＢ級グルメで有名になった岡山の『ひるぜん焼きそば』　『津山ホルモンうどん』　『日生（ひなせ）かきおこ』を堪能して頂ければ幸いです。多数の皆様のご来岡をお持ち申し上げます。