第17回日本褥瘡学会中国四国地方会学術集会
会長挨拶
第17回日本褥瘡学会中国四国地方会学術集会
会長 小林 一夫

愛媛県立中央病院 形成外科・顎顔面外科

 この度、第17回日本褥瘡学会中国四国地方会を2017年3月5日(日曜日)に愛媛県立中央病院形成外科(松山市)で主催させていただくことになり、大変光栄に存じます。愛媛県松山市での開催は2度目となります。

 褥瘡対策未実施減算による病院における褥瘡予防の導入、褥瘡対策を入院基本料算定に付け替え、褥瘡ハイリスクケア加算を付け、チーム医療(医療者ばかりでなく経営にも)による褥瘡予防の徹底が図られ、「病院内の体制」はやっと整ってきました。
 現在の医療体制は地域で治し支える医療が推奨・推進され、急性期病院群から地域包括ケア病床・かかりつけ医を通して在宅医療・地域包括ケアへと、切れ目のない地域連携パスを立て、地域で完結する「病院外の体制」作りが求められています。しかし多くの病院勤めの医療者にとって、在宅医療や介護保険を理解し推進する意欲は希薄で、多くは地域連携室に丸投げした状態が現状ではないでしょうか。
 今回、在宅医療・地域包括ケアの理解を深めるため、特別講演Iとして現在の褥瘡予防対策と在宅褥瘡体制を作り上げてこられた大浦武彦先生に「在宅褥瘡治療の特殊性」、特別講演IIとして実際に在宅医療を実践されている切手俊弘先生に「在宅ケアをもっと知ってください―病院内組織の構築、地域多職種へのアプローチー―」のご講演をいただく予定です。会員皆様が在宅医療・地域包括ケアの理解を深め、推進する一助となりますことを願っています。さらにランチョンセミナー、一般講演も予定しております。


 なお前日の3月4日(土曜日)午後からは日本褥瘡認定師申請に必要なポイントが得られる2017年日本褥瘡学会公認教育セミナーも開催いたします。今回は、スキンケア・全身管理・リハビリテーションの講演を予定しております。奮ってご参加ください。


 梅が咲き誇る松山は、道後温泉・しまなみ海道・大洲・内子街並みなど車での観光の中心地となります。おおくの会員の方々が松山でがっちり学び、ゆったり楽しまれることを心から願っています。