学会長挨拶
第60回中国四国合同産業衛生学会

学会長 黒沢 洋一

鳥取大学医学部医学科社会医学講座健康政策医学分野

 第60回中国四国産業衛生学会を平成28 年11月26 日(土)から 27 日(日)まで鳥取県米子市・米子コンベンションセンターにて開催することとなりました。米子では第50回中国四国産業衛生学会以来、10 年ぶりの開催地となります。学会長として一言ごあいさつ申し上げます。
 本学会のメインテーマは「次世代の労働者の育成と健康管理」とさせていただきました。急速な少子高齢化社会を迎え、職域の健康問題も生活習慣病との関連が深くなってきました。重工業から情報・サービス業への産業構造の変化、IT技術の急速な導入、国際化に加え、フリーターやニート、派遣労働者の増加にみられる勤労意識の変化など労働環境、職場の状況に大きな変化が生じています。その中でどの職場でも次世代の労働者の育成が重要な課題となり、メンタルヘルス等の新たな産業保健の展開が求められています。「次世代の労働者の育成と健康管理」をテーマに中四国で活躍されている産業保健の専門家・実務家が一堂に会し、様々な立場から産業保健活動の可能性を追求する新たな取り組みの発表の場を提供できればと開催に鋭意努力して企画を進めております。
 さて、開催地の米子市は、陸路では高速道路や鉄道が整備されている便利なアクセス環境から、山陰の玄関口で、「伯耆富士」である国立公園大山、北に日本海、そして西には汽水湖として日本で2番目の大きさを誇る中海があり、豊かな自然に囲まれています。境港は国内3位の水揚高で、年間を通じて新鮮な海の幸が満喫できます。中国四国産業衛生学会の皆様には、研究・実践成果を分かち合い、交流を深める傍ら、豊かな山陰の自然、文化、食を堪能していただきたいと思います。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。