日本精神障害者リハビリテーション学会第27回大阪大会
ごあいさつ

関西大学千里山キャンパス
日本精神障害者リハビリテーション学会第27回大阪大会
大会長 岡村 武彦
大阪精神医学研究所 新阿武山病院 院長
 この度、日本精神障害者リハビリテーション学会・第27回大阪大会を2019年11月22日(金)から11月24日(日)の3日間にわたり、関西大学(大阪府吹田市)において開催することとなりました。
 日本精神障害者リハビリテーション学会は、「精神障害のある人々がすべて、ふつうの市民として、地域社会の中であたりまえに暮らしていくことができるようになる、そのために必要な活動を展開すること」をミッションとして、精神科医、ソーシャルワーカー、臨床心理士、看護師、作業療法士などの多職種からなる学際的な学会です。入院医療中心から地域生活支援中心へ、そして誰もが安心して自分らしく暮らすことができるよう、精神科医療機関や他の医療機関、地域援助事業者、市町村などとの重層的な連携による精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築が現在進められています。本学会のミッションはまさにその流れに沿うもので、担う役割はますます大きくなっているものと思われます。
 第27回大阪大会のテーマは、「笑(わろ)てんかリハビリテーション〜たくさんの笑顔を咲かせるために〜」です。「笑てんか」という言葉はNHKの朝のドラマで有名になりましたが、「笑ってください」「笑ってほしい」という意味の大阪の言葉です。笑いは人間特有なものとも言われ、苦しみや悲しみを乗り越えるために獲得した生きるための技術とも言われています。精神科医療におけるリハビリテーションは長い道のりであり、途中で笑うことを忘れそうになるかもしれません。その時に優しく「笑てんか」と声をかけることができるリハビリテーションであれば、いずれ多くの笑顔の花が咲き溢れリカバリーに結びついていくと思います。この笑顔を咲かせるために、本学会でさまざまな職種が研究や実践で培った知恵や技法を持ち寄り検討することで、明日へのリハビリテーションに繋がると期待しております。
 大会当日は各種講演をはじめ、シンポシウム、一般演題、研修セミナー、市民公開講座(大野 裕先生)などを企画し準備を進めております。多くの関係者の皆様のご参加をお願いするとともに、笑いと食の街でもある大阪で皆様とお会い出来ることを楽しみにしております。